02-01 アナログとデジタルってどういうこと?

02-01 アナログとデジタルってどういうこと? 補足解説

「コンピューターはデジタルだから、アナログ人間には良くわからない」というような意見を聞いたことがありますか。あなたご自身はどうでしょうか。実は、わたしもアナログ人間です。はっきり言いますが、アナログ人間だからコンピューターがわからないのではなく、人間はアナログだからデジタルのこともわかるし、コンピューターも使えるのです。

デジタル化って何? どうして便利⁇

では、デジタルって何でしょうか。それは、物事を数値化することです。あなたは、物事を数字で判断するのは心が冷たいことだと感じますか。でも、物事を数字に置き換えてはっきりさせると、わかりやすく便利なこともあります。

お風呂の温度のことを考えてみましょう。母親が子供に「今日は寒いから、少し熱めにお湯入れといて」とお願いするとします。お湯の温度を数値化していないと、子供はお湯の出る蛇口をひねって「ママ、これぐらい?」と聞きます。母親はお湯を触って「まだぬるい」と言います。子供はさらに蛇口をひねって「これでどう?」と聞きます。また母親がやってきてお湯を触ります。そういうことが何度も繰り返されます。お湯の温度が数値化されていれば、「今日は寒いから、お湯を38度にして入れといて」と言えば、子供は温度計を使ってお湯を入れることができます。

もう一つ、料理のことを考えてみてください。慣れてくれば、調味料をどれくらい入れればいいのか感覚でわかるかもしれませんが、数字で書いてあれば初めての人もおいしく作ることができます。火加減、水加減も同じです。家ならともかく、レストランなどでは味や量にばらつきがあっては困ります。一流シェフが定めた量や加減を数字にして書いておいてくれれば、みんなが一流シェフのような味を作れるようになります。

このように物事を数字に置き換えると便利です。これがデジタル化です。わたしたちも、温度計を使ったり、おいしい料理を作ったり食べたりしてデジタル化されたものを便利に使っています。

コンピューターは、何にでも番号を付けて数字に置き換えています。例えば、表示する色にも番号を付けています。人間の目には同じように感じられても、コンピューターの中で番号が違うと別の色だと判断されます。人間の目は、人によって色の感じ方が違います。それに周囲の明るさなども関係します。

ワンポイント-コンピューターは昔と今とどこが違うのか。

コンピューターの昔と今の大きな違いは、細かい数や大きい数が扱えるようになったことです。細かい数や大きい数が扱えるようになるとどうして便利なのでしょうか。色を扱う時のことを考えてみましょう。昔は、混ざり具合を調べるのがおおざっぱで、のそれぞれが混ざっているかどうかしか扱えませんでした。それで、コンピューターが扱える色は次のような8色でした。

今は、細かい数や大きい数が扱えるので、赤がどのくらい混ざっているか、緑がどれくらい混ざっているか、青がどのくらい混ざっているかを細かく調べられます。

赤と緑と青のそれぞれの量を数値化して、それをもとに色に番号を付けています。

コンピューターは、文字にも番号を付けています。大文字のAと小文字のaには違う番号がついています。ですから、大文字と小文字を区別できます。コンピューターの最初のころは漢字やひらがなは扱えず英数字しか扱えませんでした。でも今は、日本語だけでなく世界中の人が自分の言語でコンピューターを使っています。それで、世界中の言語の文字に順番に番号を付けています。

文字に番号を付けると、どうして便利になるのでしょうか。世界で「この文字にはこの番号」という決まりがあると、違うコンピューターでも、番号が同じなら同じ文字として扱われるからです。あなたが自分のコンピューターで「こんにちは」と打ち込んだとしましょう。「こんにちは」の1文字1文字は番号として記憶されます。それを誰かのコンピューターに送っても、そこでも「こんにちは」と表示されます。ちょうど、あなたが決めた分量通りで誰かが作った料理も同じように出来上がるのに似ています。

数値化できないこともある

人間には数値化できないこともたくさんあります。イエス・キリストが人を許すことの大切さを教えた時、弟子のペテロは、他人のミスを数えて、当時の基準の倍以上の7回許したいと思っていると言いました。それに対してイエスは許す数を数えないという意味で77回までと言いました。
考えてみてください。人のミスなんてどうやって数えるのでしょうか。ミスの影響の大きさや、どこまで悔いているかなど、どうしたら数値化できるでしょうか。ミスを数値化して数えるなんてできません。
そういう数値化できないことは、コンピューターでは取り扱えません。ですから、コンピューターが人間の心のようなものを持つことはありません。

注意!! コンピューター人間だと言われたら?

あなたが“デジタル人間”だとか“コンピューター人間”だとか友達や仕事仲間から思われているとしたら、それはとても残念な評判です。
“デジタル人間”だとか“コンピューター人間”というのは、何でも物事を自分の中の物差しで測り、勝手に良し悪しを決めつけている人のことだからです。誰かの行動や言葉が、自分の中の物差しを少しでも超えたら、許せないと感じてしまっていないでしょうか。自分の中の物差しを誰かに押し付けていないでしょうか。自分をよく見つめなおしてください。
コンピューターは、デジタルしか扱えません。何でも数値でしか扱えないからです。ですから、どんなに進歩しても、人間のような愛情や喜びを感じることはありません。
わたしたちは、アナログ人間として神に造られています。ですから、愛情や満足感など数値化できないことを扱えます。アナログ人間だからこそ、デジタルのこともわかるし、コンピューターも使えるのです。

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