ESUという延長サポートでWindows10は2026年10月13日まで新しいセキュリティのアップデートを受けられるようになります。
ただし、Windows10を使っていると自動的にESUを受けられるのではなく、自分でESUに申し込まなければなりません。
ESUに申し込めるのは、Microsoftが決めた条件に合っている人だけです。条件に合わせるにはどうすればいいか考えましょう。
Microsoftが決めた条件
個人が無料でESUに申し込むためのMicrosoftが決めた条件は次の2つです。
- Windowsバックアップを使っている。
- Microsoft Rewardsを1000ポイント使う。
この2つのうち、どちらかの条件に合っていれば大丈夫です。
でも、どちらもWindows10をMicrosoftアカウントで使っていなければ条件に合わせられません。
Microsoftアカウントについては[10 あなたがESUに申し込むためのそもそもの“条件”]という記事があります。
もうMicrosoftアカウントにしている人は、ESUに申し込めるように、今から何をすればいいのか考えます。
条件:Windowsバックアップ
Windowsバックアップは、あなたの文書や写真などをインターネット上のロッカールームのようなところに保存する仕組みです。インターネット上のロッカールームに保存するので、もしも、あなたのPCが壊れても、文書や写真はちゃんと残ります。
ワンポイント-インターネット上のロッカールーム?
インターネット上にあるロッカールームのような仕組みをクラウドといいます。
クラウドには、GoogleのGoogleドライブや、AppleのiCloudなど、いろいろあります。Windowsバックアップで使うMicrosoftのクラウドはOneDriveです。
あなたの手元のコンピューターは、いつか壊れたり、サポート終了になって使えなくなったりします。そうなると保存してあった文書や写真などのデータは取り出せなくなります。
大切なデータをクラウドに保存しておけば、インターネット上なのでコンピューターを買い替えても取り出せます。
クラウドについては別の記事にします。
Windowsバックアップは、新しくWindows11の入ったPCに切り替える時のことも考えています。Windows10の入ったPCで使っていた文書や写真をそのままWindows11の入ったPCでも使えるようになるからです。
次の手順でWindowsバックアップを使うようにできます。
手順1:[設定]アプリの[アカウント]を開く。
![[設定]アプリを開くには、まず画面の左下にあるスタートボタンを右クリックします。 するとメニューが表示されます。そのメニューの[設定]を左クリックします。](https://ms-ssd.jp/doc/wp-content/uploads/2025/07/image-5.webp)
![[設定]アプリの[アカウント]を左クリックします。](https://ms-ssd.jp/doc/wp-content/uploads/2025/07/image-6.webp)
手順2:[Windowsバックアップ]をオンにする。
![[アカウント]ページの左側の[Windowsバックアップ]を左クリックします。 [自分の設定を保存する]スイッチをオンにします。](https://ms-ssd.jp/doc/wp-content/uploads/2025/07/image-7.webp)
これで、個人が無料でESUに申し込める条件に合いました。
でも、[Windowsバックアップ]を使うのはインターネット上のクラウドに文書や写真を保存することです。
クラウドに保存したデータは、インターネット上の記事やSNSの発信と違って、公開されることはありません。でも、インターネットなので何が起きるかわからないと考える人もいます。
確かに、自分の手元のコンピューターにだけ保存しておきたいデータもあります。
ワンポイント-クラウドってそんなに危ない??
インターネット上の記事やSNSの発信と違って、公開されることはありません。あなたがクラウドに保存したデータは、あなたしか見たり書き換えたりはできません。
クラウドには、共有の仕組みがあります。あなたが作った文書をチームで共有して書き換えたり、写真を知り合いに共有したりできます。クラウドの共有の仕組みは、あなたが決めた相手にしか見せたり書き換えたりできません。
でも、クラウドを管理している人たちは、クラウドに保存されたデータを全部調べています。この調べることを検閲といいます。
クラウドに検閲がなかったならどうなるでしょうか。もしも、児童ポルノなどの悪いデータがクラウドに保存されていると、クラウドの管理者が責任を取らなければなりません。ですから、クラウドの管理者は検閲して、悪いデータが保存されていないかを調べています。悪いデータが見つかると、悪いデータを保存している人に警告したり、その人がクラウドを使えなくしたりします。
クラウドの検閲は、AIが使われていて、少し人間とは感じ方が違うところがあるようです。
条件:1000ポイントのMicrosoft Rewards
Microsoft Rewardsは、Microsoftからポイントがもらえる仕組みです。こつこつとポイントをためると、ギフトカードなどに引き換えることができます。このMicrosoft Rewardsの1000ポイントを使って、ESUに申し込めます。
でも、Microsoft Rewardsなんて知らなかったし、ため方もわからないという人もいるでしょう。Microsoft Rewardsのため方は、インターネットでMicrosoftのおすすめの広告を見るだけです。
ワンポイント-インターネットに表示される広告のカラクリ。
インターネットにはたくさんの広告があります。インターネット上の広告はどういうお金の流れになっているか、考えてみましょう。ここからは、わかりやすくするために金額はざっくりしています。本当の金額ではありません。
あるショップは1つ500円の商品をたくさん売りたいと思っています。
そこで、インターネットの広告業者にお願いすることにします。広告業者は、誰かがインターネットを見ると、広告が表示されるようにします。
ショップから広告業者に広告料を支払います。誰かがインターネットで広告を1回見ると、ショップは広告料として1円を広告業者に支払うことにします。10人が広告を見たら10円、100人が広告をみたら100円です。
100人が広告を見ると、そのうちの1人が商品を買ってくれるかもしれません。
そうすると、広告に100円を使って500円の商品を売ったことになります。
この例に出てくるインターネットの広告業者がGoogleやMicrosoftです。
あなたがインターネットで調べ物をしようとすると、広告も表示されます。GoogleやMicrosoftは、広告をたくさん見せて広告料を稼ぎたいのです。
次の手順でMicrosoft Rewardsをためられます。
手順1:[設定]アプリの[リワード]を開く。
![[設定]アプリを開くには、まず画面の左下にあるスタートボタンを右クリックします。 するとメニューが表示されます。そのメニューの[設定]を左クリックします。](https://ms-ssd.jp/doc/wp-content/uploads/2025/07/image-5.webp)
![[設定]アプリの[リワード]を左クリックします。](https://ms-ssd.jp/doc/wp-content/uploads/2025/07/image-8.webp)
手順2:[Microsoft Rewards]のWebページでポイントをためる。
[Microsoft Rewards]のWebページにはポイントをためるための仕掛けがたくさんあります。
あまり時間を取られたくない人も、[日々のセット]だけを毎日クリックするだけで1か月程度で1000ポイントためられます。
![Microsoft RewardsのWebページの下のほうに[日々のセット]があります。 じっくり読まなくても、表示させるだけでポイントがたまります。](https://ms-ssd.jp/doc/wp-content/uploads/2025/07/image-9.webp)
まとめ
Windows10は2025年10月14日でサポート終了です。サポート終了になると、新しいセキュリティのアップデートはなくなります。その後そのまま使い続けるのは危険です。何か新しい悪い手口で攻撃されても、セキュリティが古いままだからです。
Windows10の入ったPCを使っているなら、Windows11にアップグレードするか、Windows11の入ったPCに切り替えてください。
どうしてもWindows10を使い続けたかったり、どうしてもWindows11に切り替えられなかったりする人のためにESUという延長サポートがあります。
ESUに申し込むと、Windows10は2026年10月13日まで新しいセキュリティのアップデートを受けられるようになります。
ESUは、Microsoftが決めた条件に合っている人が、自分で申し込まなければなりません。
でも、おそらくあっという間に2026年10月13日が迫ってくるでしょう。個人でWindows10を使っているなら、本当にその日、Windows10の入ったPCは使えなくなります。
ESUに申し込んだとしても、2026年10月13日の後、どうするのか、今から考え始めてください。
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