NW-03 モバイルデータ通信について知っておきたい7つのこと(2/2)

05-03 モバイルデータ通信について知っておきたい7つのこと 賢くインターネットを使う

前の記事で、モバイルデータ通信について知っておきたい次の4つのことを考えました。

  • Wi-Fiとは別のものです。
  • 基地局との電波での通信です。
  • 大手4キャリアが国の許可を得ています。
  • 料金は通信量で決まります。

この記事では3つ考えましょう。

知っておきたいこと5:使われている技術には世代がある

モバイルデータ通信は、どんどん技術が新しくなっています。新しくなると、1度に大勢の人が、速く、安定した通信ができるようになります。通信が速くなると、大きな映像を送れるようになったり、こちらの反応がすぐに伝わったりできるので、遠くのことが目の前のことのように扱えます。

現在は、4G(第4世代)と5G(第5世代)の技術が使われています。

ワンポイント-GB(通信量)、Gbps(通信速度)、G(世代:Generation)、もう訳がわからない!!

通信業者の宣伝は、数字や都合のいい言葉だけを強調し、正確なことを後回しにしています。ですから、よく考えないで宣伝に従ってしまうと、あなたのお金を通信業者に好きなだけ吸い取られてしまいます。

通信量と、通信速度と、技術世代をわかりやすくするために、はがきを書くところをイメージしてください。
GB(通信量)は、やり取りするデータの量のことです。はがきを書くことで考えると、文字数に当たります。料金プランによって、1ヶ月に使える通信量が決まっています。
Gbps(通信速度)は、1秒間にやり取りできるデータの量です。はがきを書くことで考えると、どれだけ早く書くかです。
少し難しい話になりますが、通信量はMB(メガバイト)やGB(ギガバイト)というバイト単位です。通信速度はMbps(メガビーピーエス)やGbps(ギガビーピーエス)というビット単位です。bpsは、bits per secondのことで、1秒あたりに扱えるビット数のことです。ビットはデータのもとになる信号そのもののことです。8ビットの信号で、1バイトのデータになります。バイトを文字数にたとえるなら、ビットは、画数のようなものです。8ビットは、8画の字というイメージです。
G(技術世代:Generation)は、4G(フォージー)と5G(ファイブジー)があります。4Gよりも5Gのほうが新しい仕組みです。はがきを書くことで考えると、どんな道具で文字を書くかです。たいていは、毛筆で書くと時間がかかり、細かくは書けません。鉛筆を使うと、途中で削らなければなりません。ボールペンなら早く小さい文字が書けます。
GB(通信量)、Gbps(通信速度)、G(世代:Generation)、それぞれどういう意味ですか。

  • GB(通信量)は、1ヶ月にどれだけ使えるかを気にする単位です。
  • Gbps(通信速度)は、どれだけ早くやり取りできるかの単位です。
  • G(世代:Generation)は、どういう仕組みでやり取りしているかです。

知っておきたいこと6:SIMカードが必要

モバイルデータ通信を申し込むと、SIMカードが発行されます。SIMカードにはいくつかの大きさがあり、スマートフォンに取り付けるSIMカードは、人差し指の爪ぐらいの大きさです。
SIMカードはICチップですが、写真などを保存するものではありません。SIMカードには「この人はモバイルデータ通信を契約しているので、通信できます」という証明書のようなものが記録されています。
それで、SIMカードを取り付けると、その機器でモバイルデータ通信ができるようになります。昔は、SIMカードを自分で入れ替えるとうまく動作しなくなっていましたが、今はそういう制限はありません。好きなスマートフォンを手に入れて、自分でSIMカードを取り付ければ、すぐに使えるようになります。逆に、買ったばかりのスマートフォンはSIMカードが取り付けられていないので、モバイルデータ通信はできません。
通信業者の窓口でモバイルデータ通信の料金プランとスマートフォンをセットで契約すると、目の前でスマートフォンを開封し、SIMカードを取り付けてくれます。
SIMカードの仕組みを内部に組み込んだeSIMという仕掛けをもったスマートフォンもあります。

知っておきたいこと7:音声通話とデータ通信は別

モバイルデータ通信は、音声通話とデータ通信の2種類あります。音声通話は、電話そのもののことです。
データ通信は、インターネットにつながるためのものです。Zoomアプリを見ればわかるように、データ通信を使って電話のように音声でやり取りすることもできます。でも、本物の音声通話がないと困る時があります。データ通信の電話のような使い方には、次のような弱いところがあるからです。

  • 普通の手順で電話がかけられない。
  • 110番通報アプリと119番通報アプリを使わないと、110番や119番につながらない。
  • こちらも相手も音声が途切れることがある。

若い人なら、アプリの操作もすぐわかりますから音声通話がなくても困りませんが、年長の人たちにとって気軽に使えるのは音声通話です。音声通話を使うには、次の2つのことをします。

  • 音声通話付きのプランを契約する。
  • 音声通話付きのSIMカードをスマートフォンに取り付ける。

音声通話付きのプランは、データ通信だけのプランよりも料金が高くなります。

データ通信だけのプランは何のためにあるのでしょうか。それは、PCやタブレットで使うためです。SIMカードを取り付けられるPCやタブレットをセルラーモデルといいます。セルラーモデルのPCやタブレットにデータ通信だけのプランのSIMカードを取り付けると、外出先でインターネットが使えるようになります。
セルラーモデルのPCやタブレットに音声通話付きのプランのSIMカードを取り付けても、電話にはなりません。スマートフォンとタブレットの大きな違いは、音声通話付きのプランのSIMカードを取り付けた時、電話になるかどうかです。

音声通話付きのプランを契約する時は、マイナンバーカードや運転免許証などを使ってしっかりとした身元確認があります。そうやってしっかり身元確認されたからこそ、音声通話付きのプランのSIMカードを取り付けられたスマートフォンは、他の場面であなたの身元を証明するのに使えます。

まとめ

ここまで、モバイルデータ通信について知っておきたいことを7つまとめました。

モバイルデータ通信は、

  1. Wi-Fiとは別のものです。Wi-Fiは、家や王国会館のような敷地内でしか使えません。
  2. 基地局との通信です。基地局は、日本中にあるアンテナ施設のことです。
  3. 総務省が免許を与えた大手4キャリアが扱っています。大手4キャリアは、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルのことです。
  4. どれだけの時間使うかではなく、どれだけデータをやり取りするかで料金プランを決めます。
  5. 技術に世代があります。現在は、4G(第4世代)と5G(第5世代)の技術が使われています。
  6. SIMカードを取り付けた機器で使えます。SIMカードは「この人は使っていい人」という証明書のようなものです。
  7. 音声通話とデータ通信があります。音声通話は、本物の電話です。データ通信は、インターネットを使うものです。

モバイルデータ通信は、目に見えない部分が多いのと、宣伝で正確ではない表現がたくさん使われているので、とてもわかりにくくなっています。それでも、なくてはならないものになっているので、今さら立ち止まって考える時間もありません。
そんな時に参考にしてください。


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