NW-19 SNSで本当に届く?あなたの気持ち

06-01 SNSで本当に届く?あなたの気持ち 賢くインターネットを使う

小さな子供にさせてはいけないことの1つは火遊びです。子供は、火を正しく扱えないからです。
同じように、いくら大人になっても人間には正しく扱えないことがいくつかあるとしたら、あなたは何を思い浮かべますか。
平和的な使い方も含めた原子力、命を母親の体の外で作ろうとする生殖医療、神様が人間に与えた地球以外のところに住もうとする宇宙開発などを思いつくかもしれません。
SNSはどうでしょうか。人間に正しく扱えるものですか。

SNSってどういうこと?

SNSを使っている人もいれば、使わないことにしている人もいるでしょう。あなたがどちらの人だとしても、SNSがどういうことか知っていれば、世の中で起きていることがわかるようになり、自分や家族を守れます。

SNSを使うとどんな気持ちになるでしょうか。東京ドームやキールアーチにならなかった新国立競技場のステージに立っている自分をイメージしてください。
東京ドームは、コンサートの時は55000人も入れるそうです。新国立競技場は、67000人も入れます。日本中だけでなく世界中の人が集まり、あなたの一言一言を聞こうとしています。
あなたが何か自分の気持ちを話し始めると、集まった全員が大きな声で反応します。あなたは、最初は恥ずかしく思っていましたが、みんなの声に背中を押されてどんどん自分の考えや気持ちを熱く語るようになるでしょう。

SNSは、インターネット上に、東京ドームや新国立競技場のような、たくさんの人が集まるところがあるようなものです。世界中の人が使っているので、SNSには世界中の人が集まっています。あなたが自分の考えや気持ちをSNSで発信すると、世界中の誰かが反応してくれます。あなたの考えに、[👍Good(いいね!)]ボタンで賛成してくれる人が1人でもいると、あなたはとても嬉しくなって背中を押されたように感じるでしょう。

「ソーシャル○○」という言葉については[SNSって本当のところどう?]に詳しく書きました。

どのインターネットの使い方がSNSで、どれがSNSではないかをきっちり分けることはできません。中には、「これはSNSではありません」と言っていても、どう見てもSNSのように見えるものもあります。
電子メールはSNSではないと言われていますが、LINE(ライン)アプリやZoomアプリはSNSだと考えられています。この違いはどこにありますか。
電子メールは郵便のようなものです。送り主と宛先がはっきりしていて、その人たちしか内容を知りません。
SNSは放送のようなものです。どこの誰が見ているか、本当のところわかりません。LINEは、メールのように、はっきり宛先を決めることができますが、うっかりすると、本当の宛先以外にも送ってしまうこともあります。

ワンポイント-誤爆は本当に怖い!!

宛先を間違えてメッセージを送ってしまうことを誤爆といいます。戦闘で、民間施設を軍事施設と間違えて爆弾を落としてしまう本当の誤爆と同じほどひどいことになるからです。
例えば、会社の中での連絡を取引先に間違って送ってしまうと、取引に悪い影響が出るかもしれません。エホバの証人の長老が、ある成員の個人的な悩みを別の長老にも共有しようとして、グループ全員に間違って送ると、知らせてはいけないことをみんなが知ってしまいます。
本当に、メッセージの誤爆は、戦闘の誤爆と同じほど危険なものです。

SNSで発信したくなるのはなぜ?

でも、なぜ、SNSで発信したくなるのでしょうか。大きな理由を2つ考えます。

理由1:お金になるから。

SNSで発信するとお金になります。どうしてお金になるのでしょうか。

YouTube(ユーチューブ)というSNSで考えてみましょう。YouTubeは、Googleが運営している、自分の考えや気持ちを動画にして投稿するSNSです。YouTubeには、いろいろな人たちがいろいろな動画を投稿しています。
動画を投稿すると、それを見てくれた人が[👍Good]ボタンを押したり、動画の感想を書いたりします。そういう反応が嬉しくて動画を投稿する人もいますが、お金を稼ぐために動画を投稿する人もいます。動画を投稿してお金が稼げるのはなぜですか。ざっくり次のような仕組みになっています。

広告主はYouTubeに広告を表示するように頼みます。広告主は広告がたくさん表示されることを願っています。
YouTubeに投稿された動画には、広告が付きます。動画を見ようとすると広告も表示されます。
投稿した動画が大勢の人に見られれば見られるほど、動画を投稿した人に広告主からのお金が支払われます。動画と一緒に広告が表示されるからです。

わかりやすいように、動画を投稿した人は、誰かが1回見ると広告主から0.1円もらえるとします。投稿した動画を10人が1回ずつ見ると、10回見てもらえたことになり、動画を投稿した人は、広告主からやっと1円もらえます。
100回見てもらえると10円、
10000回で1000円、
1000000回で100000円です。
それぐらい見てもらえる動画を毎週投稿できれば、十分生活できます。それで、YouTubeに動画を投稿することを仕事にする人がいます。これがYouTuber(ユーチューバー)です。
YouTuberの動画は、ただスマートフォンのカメラで撮影しただけのものではありません。テレビのようにきちんと編集してあります。きちんとした動画を作るには、シナリオを作ったり、編集したりしなければなりません。たくさんの人に見てもらえる動画を定期的に作るのは、とても大変なことです。

ワンポイント-SNSに付いている広告は要注意。

お金を稼げるようになることを収益化といいます。SNSを収益化するには、広告を付けます。インターネット上の記事にも、広告を付けます。その記事がたくさんの人に読まれると、記事と一緒に広告も目に入るので、記事を書いた人はお金をもらえます。たくさんの人に読まれるには、たくさんの人が気にしていることを記事にします。
テレビは、信用のおける会社だけしか広告を出せません。それでも時々、悪いことをしている会社の広告が出てしまいます。SNSやWebページに付いている広告は、テレビのように詳しく調べられていないので、詐欺のような広告がたくさんあります。SNSやWebページに付いている広告には本当に注意してください。

理由2:承認欲求を満たすため。

あなたは、食事の後片付けや掃除など目立たないことをしている時に、誰かから「よくやってるね、ありがとう」と言われたことがありますか。いつも誰にも気にしてもらえてないのに、急に一言そういう言葉をかけられると、あなたはとても嬉しくなって、自分は誰かに認められているんだと感じます。
誰かから認められたいと思うことを承認欲求といいます。承認欲求は、人間に必要なものです。エホバ神もそれがわかっているので、イエスのことを「私の子。私が喜んでいる(是認した)者」と何度も語っています。

SNSで自分の考えや気持ちを発信して、誰かが[👍Good]ボタンを押して反応してくれると、承認欲求が満たされて、「よくやってるね、ありがとう」と言われた時と同じような気持ちよさを味わえます。
でも、SNSだけで承認欲求を満たすのは、ゆがんだやり方のようです。自分の発信に[👍Good]ボタンを押してもらえると、頭の中には麻薬のような刺激があるとまで言われているからです。そうなると、麻薬中毒と同じで、SNS中毒になります。
SNS中毒になると、[👍Good]だけではなく、反対意見が来ても、嬉しく感じてしまいます。とにかく、自分の投稿を誰かが見て反応してくれることを気持ちよく感じるからです。そうすると、迷惑なことを動画にして投稿したり、事実ではないことや攻撃的な言葉を投稿したりするようになります。

X(エックス)は、短い文章を投稿するSNSです。短い文章なので、軽い気持ちで投稿できます。何度も投稿しているうちに、自分勝手な考え方になって、誰かが傷つくようなことや、都合の悪いところを隠して自分が正しいと思わせるような発信をしてしまう人がいます。

ワンポイント-Xは昔のTwitter。

X(エックス)は、昔のTwitter(ツイッター)のことです。
Xは、市区町村の役所も回覧板の代わりに使っていて、災害の警報や避難所情報が発信されます。
Twitterでは、投稿することをツイート、他の人の投稿に返信することをリツイートと呼んでいました。
Xになってからは、投稿することをポスト、他の人の投稿に返信することをリポストと呼びます。言葉が変わっただけで大きい違いはないようです。

SNSでの誰かの間違った発信や傷つくような発信を見ると、怒りの気持ちがわいてきます。特に、あなたが本当のことをよく知っているなら、間違った発信に怒って、正しいことを返信したくなるでしょう。
怒った気持ちのままSNSで返信すると、ついつい言葉が乱暴になります。うっかり言わなくてもいいことまで言ってしまうかもしれません。そして、正しいことを伝えるつもりだったのに、あなたも大げさな言い方をしたり、関係のない人たちまで傷つけたりしてしまうことがあります。
さらに、あなたの返信に怒り、もっと強い言葉が返信されるかもしれません。その言葉にあなたや他の人がもっと怒り、激しい言い合いになります。こういうSNSの言い合いを炎上といいます。火は、小さいうちなら簡単に消せます。でも燃えるものが近くにあると、どんどん大きくなって消せなくなります。

わざと炎上させて、承認欲求を満たそうとする人たちもいます。自分の発信に、反対意見でも誰かが反応してくれれば、それが嬉しいのでしょう。

ワンポイント-ツイフェミは、インターネットの“おもちゃ”にされる?

ツイッター(今のXのこと)で、“フェミニスト的な” 発信をする人たちのことをツイフェミといいます。
確かに女性は、虐待や差別など、つらい思いをしています。神様は、女性は繊細な器なので、大切に扱うべきだと教えています。ですから、女性のつらい気持ちをわかってあげて大切にしなければなりません。

でも、ツイフェミの発信は、ゆがんでいて極端なことが多く、誰も気にしていないことを大げさに言ったり、自分の考えに合わせて事実ではないことを発信したりします。

ツイフェミには、どんな写真やイラストも、性的にいやらしいものと見えるらしい。

また悪いことに、何が何でも自分の考えを押し付けようとします。自分が誰よりも正しいと思い込んでいます。それで、反対意見にとても怒り、事実を説明されても受け入れることができません。
もちろん、Xを使っている人には、正しい考え方をして事実をしっかり見ている男性も女性もたくさんいます。
それで、ツイフェミは、インターネット上の“おもちゃ”になってしまっています。それは、少しつつくと大げさに動き出す機械仕掛けのおもちゃのようなものだからです。ツイフェミが今度は何で大騒ぎするのかと、周りの人たちはあきれながら見ています。
女性は、世界中でとても大切な役割を果たしています。繊細な器として大切に扱われるべきです。
でも、ツイフェミが、ゆがんで極端な発信を続けると、かえって女性のイメージが悪くなります。

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