06 SNSって本当のところどう?

06 SNSって本当のところどう? ずっと走り続けるために

[インターネットって何?]で、インターネットについて考えました。インターネットとは、世界中のコンピューター同士が同じ方式でやり取りしていることです。あなたのコンピューターも、もうインターネットの一部です。

あなたは今、家にいますか。移動中ですか。それとも病院ですか。いずれにしても、インターネットのおかげで、あなたはそこから世界につながっています。
そして、SNSを使えば、あなたの考えや気持ちを世界中に発信できます。

SNSってずばり何ができる?

SNS(Social Networking Service)とは何ですか。それは、ずばり、自分の考えを広めるインターネット上の場所です。

ワンポイント-「ソーシャル○○」という言葉について

「ソーシャル○○」という言葉には次のようなものがあります。エホバの証人の出版物や動画でも使われています。

  • ソーシャルネットワーキング
  • ソーシャルネットワーキングサービス
  • ソーシャルネットワーク
  • ソーシャルネットワークサービス
  • ソーシャルメディア

細かい意味では少しずつ違いがありますが、だいたいの意味は同じだと思ってください。このサイトでは全部まとめてSNSと書くことにします。

「ソーシャル○○」にあたりますが、ソーシャルワーカーはSNSとは関係ありません。ソーシャルワーカーは健康面で生活指導をしてくれる大切な職業です。

SMSはスマートフォンから送れる短いメッセージのことです。SMSも、SNSとは関係ありません。

インターネットがなかったとしたら、自分の考えを、日本中、世界中に広めるにはどうしたらいいでしょうか。
政治家になるか、芸能人になって、テレビで有名になることを思いつくかもしれません。あるいは、雑誌や新聞に記事を投稿する人もいます。C・T・ラッセルのように自分で出版物を発行する人たちもいます。また、テロなどの過激な行動を起こして世間の注目を無理に集めようとする方法もあります。どの方法も、とても難しいものです。もちろん、テロで多くの人を巻き込むのは絶対にやってはいけないことです。

SNSは、自分の考えを日本中、世界中に広める方法としてインターネットを使います。インターネットは、世界中のコンピューターがつながっているので、とても簡単に世界中に考えを発信できます。
あなたも、世界中に伝えたい考えや気持ちがあるかもしれません。そういう伝えたい考えや気持ちを文章にする人もいれば、写真や画像で表現する人もいます。また、動画で自分の考えを熱く語る人もいるでしょう。SNSは、文章だけではなく、写真や画像、動画などで、自分の考えを簡単に世界中に広められます。

SNSで、できてしまうようになった悪いこと

SNSで、自分の考えを簡単に世界中に広められるようになったのは、素晴らしいことです。
でも、簡単だからできようになった悪いこともあります。3つ考えてみましょう。

良く考えずに発信してしまう。

自分の考えを広めるために政治家になるには、選挙で賛成してくれる人を大勢集める必要があります。テレビや雑誌や新聞で自分の考えを広めるには、担当者を納得させる必要があります。自分で出版物を作る人も、読者が増えなければ、自分の考えは広まりません。このように、SNSを使わないで自分の考えを世界中に広めるには、多くの人を納得させなければなりません。

SNSでは、自分の考えを簡単に発信できます。簡単なので、良く考えないまま発信してしまうことがあります。あとで、考え直すとそんなに強く発信しなくてもよかったと思うこともあるでしょう。また、一人一人の事情を聞いてみると全く違う事実が見えてくることもあります。聖書を読んで、自分の見方が間違っていることに気づくこともあります。

良く考えずに発信してしまうと、自分の評判を損ないます。それだけでなく、誰かを傷つけてしまうこともあります。

ワンポイント-デジタルタトゥーは消せない。

コンピューターのデータは簡単に消えてしまいます。ですから、SNS業者は、多くの人の発信を集めて管理しているので、簡単に消えないようにたくさんコピーを作っています。コンピューターの不具合で一部が消えてしまったとしてもすぐに復元できるようにするためです。
それに、消してほしいとお願いしても、なかなか消しません。SNS業者の国の裁判所から消すように強い命令が出て、やっと消されるかどうかです。そこまで話を進めるには長い時間がかかります。
さらに、悪い内容のものほど、見た人たちが自分のコンピューターに保存してしまいます。みんなが忘れかけたころに蒸し返して楽しむためです。
それで、SNSで発信した内容は、まるでタトゥー(入れ墨)のように消せないので、デジタルタトゥーと呼ばれています。
悪いことをしても、きちんと悔い改めて正しいことを行なうようになれば、神様は許してくださいます。罪が「紅の布のように赤いが、羊毛のようになる」と述べています。
ですが、デジタルタトゥーの傷跡は、いつまでも消えません。

軽い気持ちで、誰かの考えに賛成したり反対したりしてしまう。

SNSには、自分の考えを発信する大勢の人がいます。その考えを見たり聞いたりすること、賛成したくなったり、反対したくなったりします。そして、「👍Good(いいね!)」か「👎Bad (反対)」のボタンを押したくなります。その「👍Good」か「👎Bad」のボタンを押すのも、ある意味、自分の考えを発信していることになります。
例えば、あなたが誰かの考えに「👍Good」を押すと、その発信者に賛成している気持ちが、あなたの考えになります。逆に「👎Bad」を押せば、その発信者に反対する気持ちが、あなたの考えになります。

わたしたちは、いつでも事情を全部知っているわけではありません。発信者は、自分の都合の悪いところを隠して、賛成してもらえそうな考えだけを発信することがあります。感情に訴えかけて発信することもあるでしょう。あとで、事情がわかってくると、その発信者に賛成などできないこともあります。特に、聖書に従っている人なら、政治的なことや“多様な性”についての言い合いには巻き込まれたくないはずです。「👍Good」と「👎Bad」のどちらを押しても、どちらかの意見に賛成していることになります。

SNSは、軽い気持ちで「👍Good」や「👎Bad」のボタンを押してしまってよくわからない論争に巻き込まれないように注意しなければなりません。

知らせてはいけないことを知らせてしまう。

あなたは、自分の考えや気持ちを誰かに聞いてもらいたいと思ったことがあるでしょう。特に、つらい時や苦しい時は、そう感じます。独りで抱え込まないで、真の神に祈り、家族や信頼できる友達に打ち明けましょう。専門のカウンセリングを受ける必要があるかもしれません。
そこまで深刻なことではなくても、自分の考えや気持ちを誰かに聞いてほしい時、簡単に発信できるのがSNSです。SNSで、自分のつらさや苦しさを発信すると、誰かが慰めてくれたり元気が出る言葉をかけたりしてくれるでしょう。

でも、SNSで慰めてくれる人は、本当にあなたの事情を知っているでしょうか。あなたを本当に正しい方向に立ち直らせてくれるでしょうか。それとも、事情をよく知らないのに慰めるふりをしているだけでしょうか。あなたの信念をぐらつかせて、別の考えを植え付けようとしているのかもしれません。
SNSで、自分のつらさや苦しさを発信するのは、自分の弱点を世界中に公開しているようなものです。世界中には支えになってくれる人もいますが、その弱点を悪用しようと思う人もいます。

逆に、喜びを発信する時も気を付けましょう。例えば、子供が生まれたという喜びの発信をする時です。その発信を見る人の中には、子供が好きでも持てない人や、今は結婚しない人もいます。あなたの喜びの発信が、そういう人たちをがっかりさせてしまうことになったら、残念なことです。

SNSで自分の考えを発信する時、ついつい世界中が自分の気持ちに賛成するだろうと考えてしまうものです。でも、世界中には、あなたの発信から何か悪用できる情報はないかと調べている人たちがいるのです。

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