NW-01 インターネットにつながる3つの方法

05-01 インターネットにつながる3つの方法 賢くインターネットを使う

インターネットは、高速道路のようなものです。車を持っていても、高速道路の入り口からしか入れません。
同じように、手に入れたばかりのコンピューター(PC、スマートフォン、タブレット)は、まだインターネットにつながっていません。インターネットの“入り口”を通らなければならないからです。
ここでは、あなたの生活スタイルに合わせたインターネットの“入り口”にはどんな方法があるか考えます。

インターネットの“入り口”までの3つの道

もしも、車庫から高速道路までの道がなかったら、あなたの車は高速道路を走れません。
あなたのコンピューターからインターネットの“入り口”までの道を作らないとインターネットは使えません。
インターネットの“入り口”までの道には次の3つの方法があります。

  • 光ファイバーケーブルを引く。
  • ホームルーターやモバイルルーターを使う。
  • コンピューターにSIMカードを取り付ける。
ワンポイント-インターネット料金の正体。

インターネットにはJW.ORGやYouTubeのように無料で見られるものがたくさんあります。インターネットでお金がかかるのは、あなたのコンピューターからインターネットの“入り口”までの道です。インターネット料金は、インターネットの“入り口”で取られます。
制限の多い使い方になりますが、お金を取られる“入り口”を通らないでインターネットを使う方法もあります。そうすれば、費用を抑えられます。

通信が安定するってどういうこと?

インターネットにつながる道を選ぶ時に、通信が安定しているかどうかを気にする人もいます。でも、通信が安定するとはどういうことですか。

まず、あなたが少し離れたところにいる人と会話しているところをイメージしてみましょう。あなたも相手も、はっきりと話して、ちゃんと聞き取れれば、うまく会話できます。でも、声が小さかったり、耳が良くなかったりすると、会話が進みません。周囲がうるさくても会話しにくいでしょう。

通信は、コンピューターや、中継器や、変換器といった機器同士の信号のやり取りです。機器同士は、ケーブルで直接つなぐか、電波を使ってやり取りします。これらの機器同士が、信号をはっきり発信して、きちんと信号を受信できると、通信が安定します。
通信が遅くなり不安定になる原因を4つ考えてみましょう。

通信が不安定になる原因1:距離が遠い。

大声で話しかけても、相手が遠いときちんと聞き取ってもらえません。
電波は、遠いところではだんだん弱くなってしまいます。壁などの障害物があると、回り込むためにその分距離が遠くなります。雨粒や雪も障害物になります。

通信が不安定になる原因2:信号にノイズが混ざる。

周りがうるさいと会話できなくなるのと同じで、ノイズが信号と混ざると通信が不安定になります。
電波でのやり取りはノイズが混ざりやすいですが、ケーブルも種類によってはノイズが混ざりやすいものもあります。
電子レンジなど、どこにでもある家電からもノイズが出ます。雷や太陽フレアという自然の力もノイズになります。また、核兵器を地上に落とすのではなく、かなり高い空中で爆発させると、強いノイズがたくさん発生します。

通信が不安定になる原因3:ゆっくりしか扱えない。

若いころと比べて、早口で話しかけられたら、聞き取れなかったり、どう答えたらいいか一瞬わからなくなったりします。
それに似ていて、古い規格に基づいて作られた機器は速い信号のやり取りはできません。ケーブルも速さの限界が決まっています。
1か所でもゆっくりしか扱えない機器やケーブルがあると、全体がその限界に合わせます。

通信が不安定になる原因4:混んでいる。

たくさんの人から話しかけられると、聞こえたとしても、全部を聞き分けることはできません。
信号が集中すると、1つ1つを処理するのに時間がかかります。わざと信号を繰り返し送信して処理が追い付かなくなるようにする攻撃方法もあります。

会話の時、聞き取れないなら聞き返すのと同じように、きちんと信号が受信できないと何度も送りなおすように要求します。そういうことが続くなら、通信は遅く不安定になります。

どれを選ぶのが正解? 生活スタイルに合わせて考える

インターネットの“入り口”までの道は3つありますが、どれを選んだら良いのでしょうか。それは、あなたがどこに住んでいて、どういうふうにインターネットを使いたいかで決まってきます。それぞれ、どんな生活スタイルに向いているかを考えます。

“入り口”までの道1:光ファイバーケーブルを引く。

固定電話の線の代わりにインターネット用の光ファイバーケーブルを引く方法です。

光ファイバーケーブルを引くのが向いている人。

光ファイバーケーブルは、インターネットの通信が安定しているので、次のような人には向いています。

  • テレワークの多い人。
  • エホバの証人の集会にZoomで参加したい人。
  • YouTuber。

こういう人は、光ファイバーケーブルを引くのは向かない。

光ファイバーケーブルを引くには、業者が家に穴をあける工事をします。それで、一人暮らしの女性など、家の中に入られたくない人には向いていません。アパートやマンションといった集合住宅では、管理組織に相談する必要があります。
集合住宅には、あらかじめ線が引いてあることもあります。

“入り口”までの道2:ホームルーターやモバイルルーターを使う。

家にホームルーターという機器を設置するか、モバイルルーターという機器を持ち歩く方法です。このホームルーターやモバイルルーターがインターネットの“入り口”の役割です。

ホームルーターやモバイルルーターを使うのが向いている人。

光ファイバーケーブルを引く工事ができない人に向いています。工事の順番を待つ間に使うこともできます。
古い集合住宅だと、すでに線が引いてあっても、機器が古くなっていることがあります。その時は、線を使うのをあきらめて、自分でホームルーターを設置したほうが、通信速度が速くなります。
出歩くことが多く、家の外でインターネットを使いたい人は、モバイルルーターを使うと良いでしょう。

こういう人は、ホームルーターやモバイルルーターは向かない。

山奥や林の中など、もともとスマートフォンのつながりにくいところでは、ホームルーターやモバイルルーターもつながりにくくなります。どしゃ降りや雪の日もつながりにくくなります。
通信が不安定になることがあるので、通信が遅くなったり不安定になったりするとすごく困る次のような人には向きません。

  • テレワークの多い人。
  • エホバの証人の集会にZoomで参加したい人。
  • YouTuber。

“入り口”までの道3:コンピューターにSIMカードを取り付ける。

SIMカードというICチップをコンピューターに取り付ける方法です。スマートフォンは、SIMカードを取り付けて使うように設計されています。

家の外でも使いたいならSIMカード。

スマートフォンは、SIMカードを取り付けると、すべての機能が使えるようになるので、SIMカードとスマートフォンが一体であるかのようなイメージを持ってしまいます。
PCやタブレットは、SIMカードを取り付ければ、家の外でもインターネットが使えます。

こういう人は、スマートフォンだけでは足りない。

SIMカードを取り付けられるPCは、あまり多くありません。タブレットには、SIMカードが取り付けられる機種があります。あなたがすでにPCやタブレットを持っているなら、SIMカードが取り付けられるか確認してください。
PCやタブレットがSIMカードに対応していないなら、頼れるのはスマートフォンだけになります。スマートフォンでは、PCのようなアプリは使えません。
通信が遅くなったり不安定になったりすると困る人は、SIMカードを使うのは向きません。

インターネットにつながる3つの方法を考えましたが、方法を組み合わせて使うと便利です。どれか1つにしなければならないというわけではありません。


インターネットにつながる方法2と3を考える前に

インターネットにつながる方法2

インターネットにつながる方法3

インターネットにつながったら

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