あなたは家族と一緒に住んでいますか。家族は、ただ同じ家にいる他人ではありません。チームとして協力して支え合います。そうすれば、1人1人の力が十分に出せます。さらに、家族にはリーダーが必要です。みんなの意見を取りまとめて、進む方向を決めます。時には、頼りになるリーダーは、家族の代表になってくれるでしょう。
あなたの家のコンピューターも、ばらばらよりも、LANでつながると、連携できて機能を十分使えるようになります。
LANって何?
家や王国会館や仕事場という決まった敷地の中のコンピューターネットワークのことをLAN(ラン:Local Area Network)といいます。ここでいうローカルエリアは、田舎というより、敷地の中という意味です。
あなたの家には、光ファイバーケーブルを引いてありますか。あるいはホームルーターを使っていますか。それなら、もうあなたの家にはLANがあります。
逆に、光ファイバーケーブルを引いてないしホームルーターも持っていないなら、あなたの家にはLANはありません。スマートフォンしか使っていない人や、セルラーモデルのPCやタブレットにSIMカードを取り付けている人の家にはLANはありません。家になくても、ほとんどの王国会館には、光ファイバーケーブルを引いてあるので、もうLANがあります。仕事場がオフィスならLANがあるはずです。
ワンポイント-LANは、あるもの?ないもの?
この記事では、LANについて何も知らなかった人も読むことを考えて、LANがある、とか、ない、と書きます。
LANに慣れた人たちは、LANを組むとか、LANを構築する、という言い方をします。
この記事は、家にLANがあることを考えていきます。でも、家になくても、王国会館や仕事場でLANを使う人にも役立ちます。これから、LANを扱えるようになれば、家族や兄弟姉妹や聖書レッスンしている人を助けられます。さらに、エホバの組織で働ける道が広がったり、仕事場で頼りにされたりして、自分を成長させられます。

LANのことを難しく感じますか。そう感じなくても大丈夫です。あなたは、部屋を模様替えしたり、ガーデニングを楽しんだりしますか。自分で机やいすを作る人もいます。だんだん自分好みの使いやすい家になっていきます。人それぞれ好みや生活スタイルがあるので、あなたの家と他の家は違ってきます。
LANも模様替えやガーデニングと同じです。LANの最初は業者がやってくれますが、それからは自分の使いやすいようにしていけます。
LANがあるからできること
あなたの家にLANがあるとどんな良いことがありますか。あなたが野球やサッカーのチームを作ることをイメージしてみましょう。家にあるコンピューターやテレビやレコーダーなどの電気製品が選手だと思ってください。
LANがあると連携できる。
野球もサッカーも、チームとしてまとまり、優秀な選手同士が連携すると、能力が十分出せるようになります。
同じように、今の電気製品の多くはLANにつながって連携するように作られています。LANにつながることで全部の機能が使えるようになります。
あなたの家にはどんなコンピューターがありますか。PC、スマートフォン、タブレットが何台もあるかもしれません。
電気製品は、コンピューターのほかに、テレビやレコーダーもあるでしょう。
テレビやレコーダーは、アンテナ線だけつながっていれば一応使えます。でも、その使い方だとテレビやレコーダーの機能を半分程度しか使っていません。
今の電気製品の多くは、LANにつなげられるようになっています。LANにつながって連携すると、すべての機能を使っていることになります。例えば、スマートフォンとテレビが連携すると、スマートフォンで見ている動画をテレビの画面に映せます。他にも、レコーダーに録画した番組をタブレットで見ることもできます。
あなたの家にはプリンターがありますか。今のプリンターは、LANで連携して印刷できるようになっています。プリンターを家に置かないでコンビニの有料の印刷サービスを使う人もいますが、あまり他の人がいるところで見せたくないものもあるので、家にプリンターを置きたい人もいます。プリンターをLANにつなぐと家のコンピューターと連携するので印刷できます。
インターネットにつながる。
チームがしっかりしてくると公式な試合に出られるようになります。優秀な選手でもチームがしっかりしていないと公式な試合には出させてもらえません。
インターネットにつながることは、公式な試合に出るようなものです。インターネットは世界中のコンピューターと通信することになるからです。インターネットにつながっている世界中のコンピューターもそれぞれLANになっています。
あなたの家にある電気製品は、それぞれが別々にインターネットにつながっているのではありません。まずLANとしてつながります。LANには取りまとめをする機器があります。その機器が、LANの代表としてインターネットにつながっています。
ワンポイント-LANの取りまとめをする機器。
LANの取りまとめをする機器は、ルーターといいます。ルーターについては別の記事で説明します。
この仕組みには良い点があります。
1本のインターネット回線で済む。
もしも、家にある電気製品が別々にインターネットにつながるとすると、それだけの本数のインターネット回線が必要になります。例えば、タブレットとテレビで使いたいなら、タブレット用のインターネット回線とテレビ用のインターネット回線が必要になります。SIMカードを使うモバイルデータ通信はそれに近い仕組みです。
LANには取りまとめをする機器があり、代表でインターネットにつながるので、1本の回線で済みます。
この仕組みはスマートフォンでも使えます。スマートフォンには、SIMカードを使うほかに、LANにつながる仕組みもあります。それで、家にLANがあれば、家の中ではスマートフォンもLANにつなぎましょう。そうすれば、スマートフォンのSIMカードを使わないでインターネットにつながれるからです。SIMカードを使えば通信容量が気になりますが、家でLANにつながれば通信容量を気にしないで済みます。
攻撃を防ぐ。
ここでいう攻撃は、コンピューターに悪い影響を与えるマルウェアのようなものです。
電気製品がこの攻撃を受けると、インターネットの向こうからいたずらを受けたり、誤動作させられたりします。例えば、レコーダーが攻撃されると、勝手に録画されたり、録画してあった番組を消されたりします。
LANの取りまとめをする機器は、インターネットからの通信をあなたの家の代表として受け取り、攻撃を入り込ませないようにします。こうして、LANにつながった電気製品は安心してインターネットを使えます。
ワンポイント-IoTって何?
PCやスマートフォンやタブレットといったコンピューターのほかに、テレビやレコーダー、エアコンや冷蔵庫といった家電製品もインターネットにつながるようになってきました。さらに自動車がインターネットにつながると大きなスマートフォンのような役割になります。
コンピューター以外の機器がインターネットにつながることをIoT(アイオーティー:Internet of Things)といいます。IoT機器には通信用のコンピューターチップが入っています。
インターネットにつながると何ができますか。機器を遠隔操作したり、機器からデータを集めたりできます。
IoT機器の多くは、LANにつながらないとインターネットにつながりません。