イエス・キリストは、「地上に宝を蓄えるのをやめ、天に宝を蓄えなさい」と教えました。地上の宝は「蛾やさびがむしばみ,泥棒が入って盗(む)」からです。
あなたのコンピューターのデータも宝のようなものです。手元に保存しますか。手元のコンピューターは、落としたり、ぶつけたり、濡らしたりするだけで動かなくなります。それだけではありません。長く使い続けると部品が古くなるし、わざとではなくても正しくない使い方をすればコンピューターは動かなくなります。
クラウドを使うと、手元のコンピューターが壊れてもデータは無事です。
クラウドには他にも便利なことがあります。クラウドはどんな便利なところがありますか。何か気になるところはありますか。
クラウドストレージって何?ってもう一度言ってみる
あなたは、クラウドストレージという言葉は今まで聞いたことがなかったかもしれません。でも、次の3つのうちのどれかは聞いたことがあるでしょう。
- Googleドライブ
- iCloud(アイクラウド)
- OneDrive(ワンドライブ)
この3つは、クラウドストレージです。もちろん、この3つ以外にもクラウドストレージはあります。
クラウドストレージは、インターネット上にあるデータの保存場所のことです。
あなたの手元のコンピューターにもストレージがあり、文書や写真などのデータはそこに保存できます。手元のコンピューターのことをローカルコンピューターといい、手元のコンピューターのストレージをローカルストレージといいます。
クラウドストレージは、クラウドコンピューターという大きいコンピューターのストレージです。
クラウドストレージについては[クラウド? あなたはもう使っている?]という記事があります。
クラウドコンピューターは、どこにあるのかを気にする必要はありません。インターネットを使ってつなぐからです。
クラウドコンピューターは、業者がきちんと管理しています。クラウドストレージのデータが消えないようにいろいろな工夫をしています。
ワンポイント-クラウドストレージは部屋がたくさんある大きな建物の部屋のようなもの。
クラウドストレージは、部屋がたくさんある大きい建物のようなものです。あなたが使えるのは、その建物の1つの部屋です。
あなたの部屋に勝手に他の人が入ったり、あなたが他の人の部屋に入り込んだりすると困ってしまいます。そういうことが起きないように、入り口であなたが誰かを確認します。あなたが誰かをはっきりさせるのがアカウントです。入り口であなたがはっきりわかると、あなたの部屋が使えるようになります。アカウントについては[今だからわかる!! アカウントのこと]という記事があります。
GoogleドライブはGoogleの大きい建物です。それで、Googleドライブのあなたの“部屋”を使いたいなら、Googleアカウントを使って認証します。
iCloudはAppleの大きい建物です。それで、iCloudのあなたの“部屋”を使いたいなら、Apple IDを使って認証します。
OneDriveはMicrosoftの大きい建物です。それで、OneDriveのあなたの“部屋”を使いたいなら、Microsoftアカウントを使って認証します。
あなたが、個人用の“部屋”とは別に仕事や会衆用などの“部屋”も使っているなら、個人用のアカウントと別のアカウントを使って認証します。
アプリとWebブラウザーで使う
クラウドストレージを使うには、専用のアプリか、Webブラウザーを使います。
専用のアプリは、手元のコンピューターのローカルストレージとクラウドストレージの違いがなくなるようになっているので、いつの間にかデータをクラウドストレージに保存していることもあります。
クラウドストレージの専用のアプリがない時は、Webブラウザーを使います。
Androidのスマートフォンやタブレットは、最初からGoogleドライブが使いやすくなっています。
iPadやiPhoneやMacは、最初からiCloudが使いやすくなっています。
WindowsのPCは、最初からOneDriveが使いやすくなっています。
でも、Webブラウザーを使えば、それ以外の組み合わせでも使えます。例えば、Androidのスマートフォンやタブレットでも、WebブラウザーでiCloudやOneDriveを使えます。
同期-いつの間にかコピー
それでも、あなたは専用のアプリでもWebブラウザーでもクラウドストレージを使ったことはないと思っているかもしれません。
あなたのコンピューターに保存されているデータがいつの間にかクラウドストレージにコピーされています。
あなたが、スマートフォンやタブレットで撮影した写真や動画は、あなたが気にしないうちにクラウドストレージにコピーされています。写真や動画などのデータをあなたが自分でクラウドストレージにコピーしなくても自動的にクラウドストレージにいつの間にかコピーする仕組みを同期といいます。
あなたのコンピューターの何かの文書データがクラウドストレージに同期されているなら、その文書データを書き換えた時に、クラウドストレージの中の文書データも同じように書き換えられます。
クラウドストレージには、あなたのコンピューターの設定も保存されます。あなたのコンピューターの設定とは何ですか。Webブラウザーの[お気に入り]や、どんなアプリを使っているか、などのあなたが自分のコンピューターを使いやすくしてきた設定のことです。インターネットのあちこちで使うIDとパスワードも保存しています。
クラウドストレージにデータや設定がいつの間にかコピーされるのは、どういう時に役に立ちますか。
あなたが自分のコンピューターを新しくする時にとても便利です。クラウドストレージに同期されていないと、今まで使ってきたコンピューターから新しいコンピューターにデータや設定を移し替えるのは時間と手間がかかります。コンピューターに慣れた人でも、新しいコンピューターを今まで使ってきたのと同じようにするには丸一日以上かかります。しかし、今まで使ってきたコンピューターのデータや設定がクラウドストレージに同期されていると、新しいコンピューターにデータや設定を移し替えるのはとても簡単になります。
新しいコンピューターに切り替える時だけでなく、コンピューターを複数使うことにする時も、データや設定をクラウドストレージに同期するようになっていると、どのコンピューターも同じデータや設定で使うことができます。
ワンポイント-JW Libraryのハイライトやメモを自分で同期する。
JW Libraryには、出版物の文字列に色のハイライトを付けたり、メモを書き込んだりする機能があります。これは、自分で聖書を調べる手助けになっています。
でも、このJW Libraryのデータは自動的には同期されません。例えば、タブレットのJW Libraryで色のハイライトを付けたり、メモを書き込んだりしても、スマートフォンのJW Libraryにハイライトやメモが自動的に同期されません。
あきらめるしかないのでしょうか。JW Libraryの機能と、クラウドストレージを上手に組み合わせれば自分で同期できます。
ここではわかりやすく、AとBというコンピューターがあるとします。
- AのコンピューターのJW Libraryでハイライトやメモを付けます。
- JW Libraryのダイヤモンドのマーク[個人研究]を押します。
- 雲のようなマークを押して[バックアップを作成]を押します。
- 保存先をクラウドストレージにします。
もし、AもBもApple製品ならiCloudがいいでしょう。もし、AもBもWindowsならOneDriveがいいでしょう。AとBが他の組み合わせならGoogleドライブがいいかもしれません。 - BのコンピューターのJW LibraryのJW Libraryのダイヤモンドのマーク[個人研究]を押します。
- 雲のようなマークを押して[バックアップを復元]を押します。
- Aのコンピューターで保存したクラウドストレージにハイライトやメモがバックアップされているはずです。
- AのコンピューターのハイライトやメモをBのコンピューターで復元すると、Bのハイライトやメモは全部消えて、Aのコンピューターと同じハイライトやメモが復元されます。AとBのハイライトやメモを混ぜて1つにはできません。

でも、たいていの人は、新しいコンピューターに切り替えるのは数年にあるかないかです。複数のコンピューターを使う人も多くないかもしれません。だとすると、クラウドストレージにデータや設定が同期されていてもあまり便利に感じないでしょう。
クラウドストレージのもう一つの便利機能は、あなただけではなくあなたの友達や周りの人にも役立ちます。それはどういうものですか。次の記事で考えます。