あなたの身の回りにもコンピューターがありますか。もしかしたら、すでにパソコンやスマートフォンやタブレットを使っているかもしれません。良くわからないまま使っていませんか。
もしそうだとしたら、神様の名前もどんな方かも知らずに、ただ祈っているようなものです。神様のことをよく知らずに祈るなら、本当に聞かれているのか、神様の力を借りられるかどうかわかりません。
あなたの身の回りにあるコンピューター
あなたの身の回りにはどんなコンピューターがありますか。多分目に付くのは、パソコンと、iPadを含むタブレットでしょう。意外に見落としがちなのはiPhoneなどのスマートフォンです。
これらはコンピューターですから似ている部分もあります。でも、成り立ちが少し違います。ここで簡単に身の回りにあるコンピューターの成り立ちを見てみましょう。
もともとコンピューターは、ビルの一室まるごとのようなとても大きなものでした。そういう大きなものですから、多くの人が順番で短い時間ずつ使うしかありませんでした。
それを小型化して個人で所有できるものにしたのがパソコンです。パソコンという言葉は、個人のという意味のパーソナル(Personal)とコンピューター(Computer)が省略されて組み合わされたものです。
「パソコン」という言葉は、パーソナルコンピューターを日本人が勝手に省略した言葉なので、日本でしか通用しません。パーソナル(Personal)コンピューター(Computer)ですからもっと簡単にPCと省略するほうが世界的に通用します。
PCのおかげで、個人でもコンピューターが持てるようになりました。だんだん小型化が進み、今では持ち運びに便利なノート型のPCが普及しています。ノート型のPCは、膝にのせて使うこともあるので、膝の上という意味のラップトップ型と呼ばれることもあります。
ノート型のPCをさらに持ち運びしやすく気軽に使えるように削れるだけ削ってシンプルにしたものがタブレットです。
ワンポイント-聖書時代からタブレットを使っていた‼
タブレット(Tablet)という言葉は、書き板という意味です。書き板は聖書時代にも良く使われた道具です。有名な例は、ルカ1章59節から64節です。その記述によると、しゃべれなくなったゼカリヤが書き板に自分の息子について「名前はヨハネ」と書きました。 聖書時代の書き板には、書き込んだら消せないものと、何度も書き直せるものがあったようです。
スマートフォンは、携帯電話に写真や文字をやり取りできるような便利機能を付け加えていったものです。
スマートフォンのスマートという言葉は、体型がやせているという意味ではなく、賢いとか、気が利くという意味です。携帯電話に便利で気の利いた機能を付け加えていったのがスマートフォンです。
スマートフォンとタブレットは、何となく似ていて区別がつきにくいこともあります。でも、1つ大きな違いは、電話機能があるかどうかです。これについては別の章で取り上げます。
成り立ちがわかると、得意不得意が見えてくる
それぞれのコンピューターの成り立ちがわかると、あなたの身の回りにあるコンピューターの得意なことと不得意なことが見えてきます。
PCは、大きなコンピューターの考えを受け継いでいますから、コンピューターでさせたいことは一通り何でもできます。大きなコンピューターはいろいろな人が共有するものですから、その考えを受け継いで1台のPCを家族のそれぞれが別々に使うこともできます。1人で使うPCでも、エホバの組織のことを扱うのと、個人的なことや仕事のことをまったく別々にしておくこともできます。
PCは、思いついた時にすぐに使うのは少し不得意です。歩きながら使うには不向きで、たいていどこかに腰かけて使います。ノート型のPCはバッテリーで動きますが、ノート型ではないPCなら電源コンセントがないと使えません。このように気軽さがないので、PCを使うのは面倒で敷居が高いと感じてしまう人がいます。
タブレットはPCとは逆に、思いついた時にすぐ使えます。会話しながら聖句や動画をすぐに見せることができます。必要なことをメモしたり、素早く撮影して記録に残したりするのも得意です。
タブレットは、思いついた時にすぐ使えるようにするため、できるだけシンプルにしています。それで、キーボードやマウスを使わず、画面上のものを指先で触れることで操作します。指先の操作は直感的ですが、精密な操作は少し難しいでしょう。指先の代わりに専用のペンを使うと、細かい作業が楽になるようです。
タブレットは、バッテリーで動くので電気がたくさん必要な作業は不得意です。PCでは普通にできることでもタブレットだとちゃんとできないこともあります。そういう事情があるので、エホバの組織で働こうとする兄弟姉妹は、タブレットだけでは用事が足りなくなるでしょう。
ワンポイント-電気がたくさん必要な作業ってどんなこと?
次のような作業は、電気がたくさん必要になります。
- 複数の動画の必要部分だけを取り出し、それらをつなぎ合わせて映画のようなものを作る。
- 会衆全員の1年間の野外奉仕報告を集計して分析する。
- Zoomなどのオンライン会議のホストと案内係。
- 王国会館などの建物を設計するための製図。
スマートフォンは、タブレットよりも気軽です。宗教心のない人に聖句を見せるにはかばんからタブレットを取り出すよりも手元のスマートフォンを使ったほうが身構えられなくて済みます(ものみの塔2019年7月号22ページ)。
スマートフォンも、バッテリーで動くので電気がたくさん必要な作業は不得意です。画面はタブレットよりも狭いので、細かい操作はよけいにしにくくなります。
逆に、PCを使うと悪用も含めて何でもできてしまうので、できることが限られているスマートフォンでしか使えないようになっている機能もあります。