宝探しは好きですか。エホバの証人の集会では毎週「宝石を探し出す」というプログラムがあります。そこでは、聖書から見つけた素晴らしい情報をそれぞれコメントできます。
自分が見つけた宝の場所を他の人に伝えたい時、どうしたら正確に伝えられますか。
その情報はどこにある?
本の中から1つの言葉を伝えたい時はどうしますか。何ページの何行目と伝えれば言葉が見つけられます。でも、これは同じ本を見ている時しかできません。同じ内容の本でも、ポケットサイズとデラックス版では、ページ数が違います。最近では電子書籍もあります。
聖書は、創世記から啓示までの66冊の本を1冊にしたものです。それぞれの本は、章で区切られていて、さらに章は節で区切られています。この区切り方は、16世紀に決まったもので、世界共通です。例えば、[マタイ5:3]は、聖書の中の「マタイによる福音書」という本の5章3節のことです。印刷された聖書でも、インターネット上の聖書でも、言語が違っても、翻訳が違っても、同じ、「霊の貧しき者は幸いなり」という意味のイエス・キリストの言葉を読めます。
インターネット上の情報はどうでしょうか。インターネットにはたくさんの情報があります。Webサイトの記事もあれば画像や動画もあります。メールアドレスもインターネット上の情報です。そういうたくさんの中から1つのものを他の人に伝えるとしたらどうすればいいですか。
「○○が何月何日に書いた記事」と言えば伝わりますか。教えられた人は、まず、○○という人がどこに記事を公開しているかを探さなければなりません。○○があちこちに記事を公開しているなら、全部見つけて、その中から何月何日の記事を探します。この伝え方だと、情報を見つけるのにとても苦労します。そういう苦労がないようにするには、記事がどこにあるかわかる仕組みがあればいいと思いませんか。
インターネット上の情報がどこにあるかをはっきり伝える仕組みをURL(ユーアールエル)といいます。URLは、情報がインターネット上のどこにあるかがはっきりわかる仕組みです。
URLのことをリンクと呼ぶことがあります。
ワンポイント-URLはホームページアドレス?
日本は、コンピューター用語を独自のカタカナ語にしようとします。例えば、Webサイトのことをホームページといいます。カタカナ語にしてわかりやすくしたつもりですが、かえってわかりにくくなっています。
URLのことも、ホームページアドレスというカタカナ語にしています。
URLはホームページの場所を伝えるだけのものではありませんから、ホームページアドレスと呼ぶのは正しくありません。
よく、URLは「インターネット上の住所」と説明されますが、本当はもう少し深いものです。
URLには、情報がインターネット上のどこにあるかだけでなく、情報に触れるまでの手順がいろいろ含まれます。ですから、URLは、インターネット上の住所というよりも、インターネット上の宝の地図だと考えたほうが正しいでしょう。たいていの宝の地図には、宝箱を開けるための合言葉が書いてあるはずです。
URLを見るコツ
URLで、1番よく使うのは、インターネット上の記事がどこのWebページかを伝えるための次のような文字列です。エホバの証人なら、JW.ORGの記事をメールでシェアする時に使っているはずです。
わかりにくく感じるかもしれませんが、コツがわかると、偽サイトに引っかからないで済むようになります。
コツ1:区切りの[/]記号を見つけて、3つに分ける。
URLを難しく感じるのは、長いURLの全部を見ようとするからです。URLは、3つの部分に分けられて、気にするのは1つの部分だけです。
まず、URLを見かけたら、[/]記号を探しましょう。次のようになっています。
https://www.jw.org/finder?wtlocale=J&docid=501100087&srcid=share
この[/]記号は、URLでは意味の区切り記号として使われます。左から[//]があり、しばらく進むともう1つ[/]があります。
URLを[/]で区切ると、3つの部分になります。色分けすると次のようになります。
https://www.jw.org/finder?wtlocale=J&docid=501100087&srcid=share
URLを宝の地図だとすると、3つの部分はそれぞれ次のようなイメージです。

- 青色の部分は、その宝は、食べて味わうものか、見て楽しむものか、使って良さがわかるものか、という宝の種類や扱い方を示しています。
- ピンク色の部分は、どこの国にある宝か、誰が持っているものかを示しています。ある王族の宝なら、その国にあるはずで、関係のない国や人物が持っているとしたら、偽物だと気づけます。
- 黄色の部分は、その宝は、どこの部屋に置いてあって、どういう合言葉を使うと手に入るか、という細かいことを示しています。
イメージできましたか。
もう少し詳しく説明します。
青色の部分は、情報をやり取りする方法です。この例の[https:]は、インターネット上の記事をやり取りする方法です。あなたが見かけるURLは、[http:]か [https:]で始まっているはずです。
逆に、印刷物やテレビで[https:]で始まる文字列を見かけたら、URLのことだと思ってください。
ワンポイント-http:ではなく、https:だから安心?
[https:]は[http:]よりも、セキュリティのある通信方式です。以前は信用のあるWebサイトしか[https:]になれませんでした。
今では無料で誰でも[https:]にできます。それで、URLが[https:]で始まっているからといって安心だと思い込むのは危険です。
URLは、[//]から[/]の間のピンク色の部分がとても大切なので、後で説明します。
そうすると残りは黄色の部分です。これは特に解読しなくてもいいです。この部分に細かく区切るために[/]記号があっても気にしなくてもいいです。
コツ2:[//]から[/]までの間だけは、絶対に気をつける。
URLで、いつも絶対に気にしてほしいのは、[//]から[/]の間のピンク色の部分です。この例では、[www.jw.org]です。この部分は、ドメインと呼ばれています。ドメインの仕組みは、別の記事で説明しました。
ワンポイント-jw.org?それともJW.ORG?
ドメインは、大文字小文字の区別はありません。
黄色の部分は大文字小文字の区別があり、小文字で書くことが多いので、URLは全体として小文字で書きます。
さて、[www.jw.org]は、エホバの証人の公式ドメインなので、エホバの組織しか記事を公開できません。それで、このURLはエホバの組織の公式の情報だとわかります。
誰かが、偽サイトを作り、エホバの証人について正しくない記事を公開したとします。でも、その偽サイトは[www.jw.org]に作ることはできません。
知り合いからメールでその記事を紹介するURLが送られてきたら、URLの[//]から[/]を見れば、正しい情報なのか、偽サイトなのかわかります。
エホバの証人についての記事だけでなく、オンラインショップや宅配業者の情報も、URLの[//]から[/]を見れば、正しいWebサイトなのか、偽サイトなのかわかります。
正しいWebサイトの一例です。
- [www.amazon.co.jp]
- [www.dospara.co.jp]
- [www.kuronekoyamato.co.jp]
このように、意味のある英語やローマ字表記が使われています。
ワンポイント-偽サイトの一例。
実際に、迷惑メールに書かれていた偽サイトの一例を紹介します。
- [wzqkly.com.cn]
- [0755yz.com.cn]
- [n0lvgi.com]
このように、英語やローマ字表記などの読めるものではありません。[.cn]になっているのは、中華人民共和国のものです。
だからといって、[.cn]や[.ru]になっているものだけを気をつければいいと考えるのも危険です。
イエス・キリストは、「あなたの宝があるところにあなたの心もある」と教えています。あなたが正しいWebサイトのURLという宝の地図を使って、正しい情報だけを見つけられますように。